top of page

そよかぜ


「そよかぜ」は

そよそよした風だから、

「そよかぜ」というのかな。


そよそよというオノマトペ、

すてきだ。


オノマトペという語音も、すてき。


オノマトペってなんだろう。


オノマトペも、オノマトペしているなあ。うん、うん。




そんなことを考えながら過ごしたキラキラの原っぱは、思った通りにとても良い原っぱだった。







昨日の昼間はパソコンで、2012年から始めた自分のツイッターを読み返すことをした。この2年くらいずっと、頭の片隅にぼんやりと思っていたが、そのほかの'心の可視化'に焦点が合っていたため、行動に移せていなかった。ここ何日かの出来事、いろいろなタイミングが重なって(重ねて)、ようやく読み返すに至る。




21歳のわたしだった。


好きな言葉遊びや楽しい瞬間、大切な気持ちを残そうと、こころのメモとして書き留めておいた日常。

忘れてしまっていた思い出が、丁寧に丁寧に蘇った。(やっぱりありがとうと思って、ハイタッチです!ナーイス)



7月、8月、9月を読み進めただけで、充分なくらいに、ホクホクとしあわせな気持ちで満たされた。きっと白い蒸気が、頭から肩から出ていたと思う。



友人たちとの初々しい会話。世界とわたしの内側を繋ぐ、濡れたライスペーパーみたいな当時の皮膚感覚。

何も変わっていないような、でもやっぱり、タマシイは元気いっぱいの色味であった。(今は、ゆっくり、落ち着いているのが心地いい。20代の始めから描いてみたなら、程よいグラデーション。でも実は、30代から、またあの色味となるような気もしている。なーんて。たのしみ、たのしみ。)



『ナツイチ』は、爽やかな学生時代の青春を色濃くする文庫本フェアです。気に入りそうな一冊を手に取り、おそるおそるページをめくる。気づけば、あっという間に引き込まれて、、、あの感覚がとても近い。(自作の文章なのになんと調子付いた表現)

そして、自分の人生を辿る感動。脳みその中、微かに漂ういい匂いを目当てに彷徨っては、そうやって導き出される嬉しみたち。二倍です。なんということでしょう。(あとちょっと、なにをしているんでしょうね。)




いろんな思い出を数時間で巡るのは、とても体力を使う。費やした時間分だけ、昼寝もした。




目が覚めたら、外の光がとても綺麗なあたたかさだったので、原っぱへ行くことを思いついた。


せっかくなので、'心の可視化'として創作してきたイヤリングの商品写真も撮ることにした。


荷物をまとめて、車に飛び乗る。

BGMには、教わったCHAI。

今も頭の中で流れてる。


途中、好きなサンドウィッチを売っているパン屋さんへ寄り道をして、いっしょにミルクフランスも買った。




その原っぱは、行ったことがない場所にあった。なんとなくのイメージを進む。


家族連れなどが楽しむ場所から、少し木陰の続く土手へ。

急なカーブを、きゅいんと曲がり降りると、空も緑も一度に広くなった。

そして、まだちょっとだけ、夏も残っていた。


わたしの他にも、2台の車が、ぽつりぽつりと散らばっていた。運転手さんたちはどうやら眠っているみたいだった。


ちょうどいい景色の場所で、エンジンを止めた。


車に乗せてあったレジャーシートを広げる。虫除けスプレーもウナコーワクールもある。もっぱらピクニックスタイルが整っていて、その点は完璧という自負心。


持ってきたアクセサリーを自然光に照らしながら、夢中と真剣で、研ぎ澄まされた。やっぱり、自然の中というのはとてもいい。緑と水色しかないから、自分が肌色だということを忘れちゃう。


写真を撮り終える頃には、夕暮れの気配があって、さみしさを帯びたキラキラに変わっていくのが分かった。

お腹はあまり空いていなかったけど、美味しいパンたちに、体の中を満たしてもらった。

この心と体のちぐはぐさに、どうしてだか生きている現実味があった。



寝転んでみると、白い月が出ていた。

白い飛行機雲も飛んでいた。


ちょっと、まるくなって休んでいたけど、森の影が、わたしのところまで来て寒くなったので、帰ることにした。





こういう散歩をしたいです。





閲覧数:37回0件のコメント

最新記事

すべて表示

ことしのなつ

おばあちゃんとおじいちゃんが、別々にデイサービスから帰宅するという連絡をもらい、慌てて5時前に着くよう家へ向かう。 到着すると、おばあちゃんがちょうどケアマネージャーさんに送られてきたところだった。 「なつこ〜」と、喜んで車から降りてきたおばあちゃん。手を繋いで、ケアマネさんの車が見えなくなるまで、手を振る。 おじいちゃんは、病院へ寄ってから、伯母さんと帰宅するとのことだった。 おじいちゃんがいな

病院と春

この前の検査から、なんとなく、頭がぽはんとなっている状態が続いている。造影剤の副作用なのか、春だからなのか、あまり理屈が分からない。分からないというより、考えることができないような感じ。 ふと、おばあちゃんのぽはんも、こういう感覚なのかな、と思う。 今日の検査は、絶食かつ絶飲とのことだったので、昨日の夜は不安だった。水分を断つことって、つらそうで、こわい。と、ちゃんと塩分控えめの夜ご飯をたべた。

へんなはなし

へんなはなしだけど、今日の検査のこと、すこし楽しみにしていた。読みたかった本を、ゆっくり待ち合い室で読めるだろうと思っていたから。 「造影剤を使って検査します。」と言われていたCT検査。待ち合い室での時間は、想像していたよりも短く、血圧の計測に2回失敗したから、あっという間に呼ばれてしまった。失敗した血圧の結果レシートをしおりに、本を閉じた。 放射線科で受付。大きな扉の前で待つ。さっきのにぎやかな

bottom of page